公立高校入試問題の分析【国語】

「特別な解法」や公式のようなものはない。日本語で書かれた文章を正確に読み取り、答えるだけである。答えは本文中にある!

公立高校入試の出題傾向

大問は5題。出題分野と配点は次のようになっている。

  • 「文学的文章」(7〜8問・24点)
  • 「説明的文章」(7〜8問・24点)
  • 「古典」(3〜4問・8〜10点)
  • 「漢字・語句・文法・言語事項」(12問・24点)
  • 「実用文」(※前期のみ…5〜6問・18点)
  • 「作文」(※後期のみ…20点)
読解分野のポイント
文学的文章は小説が中心。登場人物の心情に関する問題が必ず出題される。心情は、会話や行動、情景描写などに間接的に表現されていることが多い。
説明的文章は論説文と説明文のほか、随筆・随想(分類上は文学的文章)を出題することもある。筆者の考えや要旨をまとめる40〜50字程度の記述式問題が必ず出題される。理由や内容を説明する設問も多い。
出題形式は、記述式の配点が高く(4〜6点〔35〜60字程度まで〕が合計2〜4問)、思考力・表現力重視の傾向が続いている。その他、記号選択・書き抜きからもバランスよく出題される。
漢字・語句・文法・言語事項のポイント
漢字の読み書きが8問(合計16点)出題される。
読みは中学校で習った漢字が中心、書きは小学配当漢字から出題される。過去、正答率の低い問題は、訓読みの漢字や、普段あまり馴染みのない熟語が多い。
残りの4問(合計8点)は、行書の画数や部首と絡めた問題、熟語や文法に関する問題、韻文や漢詩を絡めた問題などバラエティーに富んでいる。近年は、インタビューや学校新聞、アナウンス原稿など実用的な素材文が与えられ、そこから敬語やことわざ・四字熟語、表現に関する問題などが出題されている。
古典のポイント
標準的な古文(説話・随筆)が中心で、和歌や俳句を含むものが出題されることもある。
漢文や漢詩は言語事項分野(小問レベル)で出題されることもある。
設問は、全体の内容や主題に関する問題、かなづかいや主語、10〜25字程度の記述式(現代語で答える)問題が定番。
作文のポイント
与えられたテーマについて、自分の考えや気持ち、体験などを百六十字〜二百字でまとめる。

難易度・平均点

2016年 2015年 2014年 2013年 2012年
前期 後期 前期 後期 前期 後期 前期 後期
59.7 65.4 69.7 60.0 69.9 63.2 63.0 50.4 61.0

過去5年の平均点は上の表の通り。年度によってバラツキが大きく、今後もこの傾向は続きそうである。

今年度入試の対策法

全体として記述が多いため、時間配分が重要になってくる。一つの問題に気をとられていると、最後まで進めずに終わってしまうこともある。効率よく得点するために、日頃から時間を設定して演習するとよい。また、先に設問を読むことで、どのような観点で本文を読めばよいかがわかり、主題を把握しやすくなる。後期試験は配点の大きい作文から始めるのも一法。
記述力は、演習→復習を繰り返すことによって確実に高めることができる。あきらめずにとにかく「書く」ことが重要である。

文学的文章

行動・会話・情景描写などが、どのような「心情」を表しているのかを考えながら読むこと。場面の設定や展開、人間関係なども重要な手がかりとなる。

説明的文章

具体例や経験などの事実を述べた部分か、筆者の主張や考えを述べた部分かを意識しながら読むこと。文中でくり返される表現は必ず核心に関わる。また、文章構成を考える上で、段落ごとの中心文や、段落と段落の関係を押さえることも重要である。その際、接続語も重要な手がかりとなることを押さえておこう。

古典

主語や話者は省略されていることが多いので、常に意識しながら読み進めること。代表的な古語の意味やかなづかいの基本も押さえておこう。漢文は、返り点(レ点、一二点)を押さえれば、あとは古文と変わらない。

漢字

漢字の読み書きだけで16点分あることを忘れないこと。漢字は日頃から正しい筆順で、丁寧に書くことを心掛けよう。

言語事項

近年は、「話すこと・聞くこと・書くこと・読むこと」に関する基本的な表現力、活用力をみる出題が増えている。教科書で取り上げられている日常生活や社会生活に関わる事項(スピーチ・ディスカッション・インタビュー・アンケート・手紙・新聞・案内文など)の基本をしっかり押さえておこう。

作文

まずは設問を正確に読み取り、文章構成・形式を整えること。普段から、テーマを決めて、本番と同じ字数で書く練習を重ねることが重要である。

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